「ちょっと大人のヴァイオリンとお酒の朗読会」

先日、友人のお店「季寄せ 蕎麦 柏や(三鷹)」で「ちょっと大人の ヴァイオリンとお酒の朗読会」なるものに行ってきた。太宰治の桜桃忌の朗読で、「朝」「失敗園」「桜桃」の3作品。

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太宰治と三鷹は縁が深く、太宰が1939年に三鷹に転居した後、1948年に玉川上水に入水するまでの約9年間、三鷹で作家として数々の作品を執筆した。

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私は「走れメロス」くらいしか記憶になく、しかも朗読を聴くのは初体験。ではなかったか。あった、小学校の時の国語の授業。クラスメートが順番にあてられ、それぞれがみんなの前で教科書を読む(朗読する)ことがしばしばあったことを思い出した。字面を追っただけの子どもの棒読みの朗読から、なんの情景が浮かんだだろう。

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店内は残席ゼロでいっぱい。今の店主岩崎氏のお婆様が、当時2軒隣に住んでいた太宰の愛人にお金を貸したまま入水されてしまったとか、そんな生々しいエピソードから始まったので、なんとも太宰を身近に感じながら聴くことができた。

美味しい太宰弁当(太宰が愛した若生昆布おにぎりは特に)とお酒をいただきながら、3名の朗読者の語りと落ち着いたヴァイオリンの音色に酔いしれた。

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そして、声や語りには「魂」が宿ることをあらためて感じた。無機質でなんの息吹も感じられない声や語りもある一方、まさにその情景が瞼の奥に浮かんでくるような語り。

私も講演させていただいたり、相談者の方とお話しさせていただいたりする機会があるけれど、無機質でぞんざいにならないように、目の前にいる方に「伝えよう」とする想い、「聴かせていただく」という思いが生きるように、丁寧であることを忘れずにいたいと思った夜だった。

太宰治作品、また読んでみたい・・・。

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演出・朗読 原 きよ さん
朗読 山東 けい さん
朗読 松岡明日香 さん
ヴァイオリン 新澤 秀子 さん
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永森咲希

2017年6月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

引退する日

引退に向けて、宮里藍選手の日本最後のトーナメント「サントリーレディースオープン」最終日の今日、私は藍ちゃん、いえ、藍選手の勇姿を目に焼き付けるため、TV画面に釘づけになった。

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4歳からクラブを握り、2人の兄と共にゴルフの世界で生きてきた藍選手。若くてプロ入りした直後から「いじめ」という厳しい洗礼を受けたものの、表情に見せることなく黙々と腕を磨き、渡米。長いスランプに苦しんだ時期を経て、エビアン・マスターズで初優勝。プレーヤーでありながらも周囲への気遣いを忘れない優しさを持ち、自分には厳しい凛とした姿から、いつもオーラとぶれない信念、そして強さと清々しさを感じていた。私の尊敬する「人」。

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そんな藍選手の引退は、熱狂的な追っかけではない私にとってもとても寂しい。
「モチベーションの維持が難しくなった」のが引退理由とのこと。葛藤を感じてから4年模索した末の発表だったそうだ。プロになったのが18歳の時だとすると、13年間ひとつの世界で闘うことに集中し、エネルギーを向け続けてきたことになる。モチベーションの維持が難しくなって当然だろう。

自分を信じて一生懸命取り組んできたことから引退を決意することは、何事においても簡単なことではないはず。

「いつやめたらいいのか・・・」
「やめたら、どんな風に生きていくのか」

最後18ホールをプレーする藍選手の気持ちを思うと、私の方が先に泣けてきた。
落ち着いて1打1打を大事にするとてもいいプレーだった。

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“Where there is a will, there is a way.”
「意志あるところに道は開ける」  藍選手の座右の銘。

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どうか幸せな人生を。
藍ちゃん、ありがとう!

永森咲希

2017年6月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

クリニック/病院の選択に関するアンケート by ジネコ

みなさん、こんにちは。永森咲希です。

数多くある不妊治療クリニックの中から自分に合った施設を探すのは、至難の業。
・治療方針
・治療実施数
・妊娠率
・ドクターについて
・培養情報
・治療費
・診療時間
・通いやすさ
・評判
・・・etc.

検討すべき点、知っておかなくてはならない情報も多岐に亘り、クリニックのことで悩まれる相談者も少なくありません。すぐに変えられるものではないがゆえに、クリニック選びは慎重にならざるを得ませんよね。

現在ジネコさんで「クリニック/病院の選択に関するアンケート」を実施中です。
みなさんのおひとりおひとりの声が、この大事なテーマに向けて届くようご協力いただけませんか。ご協力いただいた方の中から抽選で300名の方に、Amazonの500円ギフト券のプレゼントがあります。

締切は明日! 急いでこちらに回答を!
https://form.k3r.jp/jineko77/clinicchoice

JINEKO

2017年5月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

私の母の日

不妊治療を終わりにし、子どもをあきらめてから暫く、母の日になるとなんとも言えず心がざわついた。それはきっと、多くの感情に見舞われていたからだと今になってみて思う。

母がしてくれたように、私にもいつか訪れると思っていた「産み、育てる」ということができないこと。自分が生きた証を込めた襷を、我が子に托すことができないこと。連綿と続いてきた命のリレーが私で終わってしまうこと。みんながしていることができないこと・・・etc.

当時は”できない感” が募り、何に意味や意義を見出したらいいのかわからなくなっていたように思う。

母に笑顔で「ありがとう」を言いながらも、私の中の母性について意識させられ、生涯もらうことのない赤いカーネーションが眩しく見え、心の奥がひりつく母の日が続いた。

どう表現したらいいんだろう。
前にもどこかで話したことがあった気がするけれど、” 野球の試合中ずっとベンチにいる” ような感覚。

でも今、私はもうベンチにはいない。
私は、私の人生のプレーヤーとして、自分の試合に出場している実感がある。

ベンチから出られたのは、世の中にはたくさんの球場があり、その試合はどれひとつとっても同じではないということが実感できたからかもしれない。私は私の試合で、打って、走って、守ればいい。

昨日はそれをおしえてくれた母に、あらためて感謝を贈った。
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母と私にとって80回目の母の日。久しぶりに手料理をふるまった。

私の母の日は、母へ感謝する日。そして、自分を大事に思う日。

2017年5月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

小さな命を失くした体験を語り合う会 「流産・死産という悲しみについて」

今年のGWは快晴の気持ちのいい日が続きましたね。みなさまいかがお過ごしでしたでしょう。
お休みはあっという間に過ぎていきますね。

今日はこのブログで、5月28日(日)のイベントについてあらためてのご案内です。

◆ 日時: 5月28日(日)13:30-16:30
◆ イベントタイトル:「小さな命を失くした体験を語り合う会 『流産・死産という悲しみについて』」
◆ 会場: 東京ウィメンズプラザ 第1会議室
◆ 構成: 第1部 講演(体験者及び支援者)第2部 わかち合いの会(当事者同士)
◆ 参加対象者:第1部 ①流産・死産の体験者 ②その家族 ③妊娠を望む夫婦 ④医療・心理等の専門職 / 第2部 流産・死産の経験者(妊娠を望む方・不妊治療中の方含む)
◆ 参加費: 1部2部共参加の方 おひとり3,000円 1部のみ参加の方 おひとり2,000円

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流産・死産という言葉、日常の暮らしの中でしばしば耳にされると思います。
流産に関しては、「よくあること」とか「流産したということは妊娠できるということ。また妊娠できるから大丈夫」等と言われがちです。不妊治療をされている方で流産を経験される方は多くいらっしゃいますが、私も稽留流産を経験しました。味わったことのないような喪失感と悲しみ。そして恐怖。そのことを医師に伝えた時に言われた言葉は、「流産を怖がっていたら不妊治療はできないよ」でした。結局、私たち夫婦にとって次の妊娠はなく、流産した子が最初で最後の我が子になりました。

死産をした知人は、「早く忘れられますように」と励まされたと言います。亡くなっていたとしても、出産した我が子です。そのことを忘れられるでしょうか。忘れなくてはならないことでしょうか。我が子の命と向き合い、必死の想いで出産されたのです。誕生することなく天国へと旅立ったその子の命も、おかあさんの全身全霊の出産も、おとうさんの支えも、尊い出来事のはず。そんな出来事を受け入れ、大事に抱えていくには時間も心のケアも必要です。

「人に容易には話せない、話したとしてもなかなか理解してもらえない」 そんな体験者の方々のために。
「どんな風に支えたらいいんだろう」 身近なご家族のために。
当事者の本当の気持ちになかなか触れる機会のない医療・心理の専門家の方々のために。

私たちWAKOMO会は発信します。

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WAKOMO会とは。
昨年10月30日に開催したMoLiveのイベント時のアンケートをきっかけに、3団体(WAIS / コウノトリこころの相談室 / MoLive)が立ち上げた自助グループです。多くの皆さんがアンケートで、こうした会の必要性について率直にご意見くださったことによりWAKOMO会が生まれ、第1回目のイベントを開催する運びとなりました。

第1部では、どのような思いでその時を過ごしこれまで抱えてきているかの体験者の講演と、その時をどう捉え、考えたらいいのかについての支援者の講演をお聴きいただき、第2部では、同じ体験をした当事者同士が自由に思いをお話しいただける(ルールの下)場となります。少しでも関心をお持ちいただけるのであれば、ぜひ足をお運びいただけたらと思います。

詳細はWAKOMO会のホームページをご覧ください。https://www.wakomo.jp

必要な方々に情報が届きますように。

永森咲希

2017年5月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

「終結」から「卒業」へ

「終結」から「卒業」へ。
MoLiveの茶話会の名称を変えます。

生殖医療の領域では、不妊治療を終わりにすることを、一般的に「不妊治療の終結」という。

私もこれまでそれに倣っていたものの、「不妊治療の終結」と口にするたびにどうも違和感があり、馴染めずにいた。「終結」って、終わること、決着がつくことだけれど、戦争が終わる際に使われたりする言葉でもある。なんとも柔らかみのない冷徹さを感じるのは、私だけだろうか。

不妊治療の終わりは、誰にでもくる。
でもそれは、何かの決着がつく本当の終わりなの?
その闘いは、妊娠したら勝ちで、子どもができなかったら負け?
母になりたかった思いは、そこで終わり?

不妊治療は闘いであることに間違いはないと思う。でもそれは、己との闘い。
強く子どもを願い、全力でそのことに向かいながらも一喜一憂し、揺れながら歯を食いしばった、まさに自分との闘い。

子どもができず、その闘いの場から去らざるを得ない人にとっても、その時間は大切な人生の1ページではないだろうか。たとえその時「なんの実りもなかった」と喪失感いっぱいになったとしても、その後長く続く人生のなんらかの糧になると信じたい。

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そして、治療という闘いのリンクを降りる前に、その健闘をぜひ称えて欲しい。
「よくがんばったね。お疲れさま」 と。

そう、卒業式のように。
不妊治療からの卒業。

MoLiveの茶話会には3種類のわかちあいの会がありますが、その名称を変えます。

1.新: 不妊治療からの卒業を考える会 (旧:不妊治療の終結に揺れる心 )
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2.新: 卒業生の会 (旧:子どもはあきらめたはずなのに時にざわつく気持ち)
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3.新: 天使を思う会 (旧:流産の悲しみ)
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なかなか人に話せない気持ち、聞けない気持ち。同じ経験をした方々と共有してみませんか。

永森咲希

2017年3月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

人生の季節

年が明けた1月2日の夜、月と金星のランデブーを夜空に見つけた。
そして昨日、空に向かって元気に開花を始めた梅の木を見つけた。

2017年になってまだわずかなのに、秩序だった自然の営みが繰り返されているのを目のあたりにし、あらためてその力に感心したりして。

月と金星の接近を”ランデブー”と言ったのはロマンチストの私の先輩。金星と一緒にいる月は、いつも細い月なんだとか。

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月は約1か月かけて地球の周りを回るし、梅の木はこの時季に必ず花を見せてくれる。そのサイクルが狂ったところなんて、これまで見たことがない。

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この世にあるすべての生物、生きとし生けるものは、皆”季節”を持ち、自然にその秩序に従った営みを続けている。

人間も。
人の一生には”季節”があり、その季節ごとに”旬”があること、この年になってみるとよくわかる。

それなのに人間は、どうしてもその旬や秩序に素直に従わないところがある。
抗ってはいけないことがあるのにね。

私もその口だった。

これからの若人には、季節感をもって人生を歩むことの意義を伝えていこう。

永森咲希

2017年1月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

クリスマスに思うこと

枕もとの毛糸の靴下の中にお菓子。その横には欲しかったもの。
寒くてもふとんから飛び起きて、わくわくしながらサンタからのプレゼントを抱えていた自分の幼い頃を思い出す。幼い頃はサンタに手紙を書いていたし、サンタはドアの鍵をうまくはずしてどんな家にも入って来れると信じていた。

サンタが身近な人なんだと気づいたのは、いくつの時だっただろう。現実がわかったとしても、幼い頃からのわくわく感もあって、クリスマスシーズンは大好きな季節になった。

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クリスマスツリーを飾るたびに、いつか我が子のためにサンタ役をする自分をなんとなく頭の片隅にイメージしていたように思う。結婚して子どもが欲しいと願ってからは特にそうだった。

自然に家族が増え、クリスマスツリーも子どもたちと飾り、クリスマスも賑やかに食事をするイメージ。「プレゼントは昔のように枕もとじゃなくて、欧米風にツリーの根本あたりに置くのがいいのかな」なんて考えたことも覚えている。

でも、長きに亘る不妊治療がうまくいかず、なかなか我が子に逢えないとなると、クリスマスツリーを出して飾ることもなんだか空しくなっていった。街が賑やかに煌めき、人々が浮足立つようなクリスマスシーズンが、なんだか寂しく感じられてしかたない時もあったりして。

でも、子どもをあきらめ夫とふたりの暮らしを重ねる中、車窓から見える景色が変わるように私の気持ちも変わっていく。

5年前に大人ツリーを購入。しっとり上品で、落ち着いた華やかさのあるツリーに変えた。オーナメントも大人向け。

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ツリーにオーナメントを飾り付ける作業は私の担当(夫は飾りつけをするようなタイプではない^^;)。私の周囲にいてくれる人たちのことを思いながら、ひとつひとつ飾り付けていく。

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子どもに迷惑をかけないようにと自己管理に一生懸命な両親。
我儘を言っても理解を示してくれる先輩。
いつも寄り添ってくれる友。
真摯に活動を続ける仲間たち。
そして、未熟者の私に良き指導をしてくださる方々。
なにより私たちの決断を尊重しながら二人三脚で歩いてくれる夫。
愛らしく共にいてくれる愛犬たち。

これまでになく、今自分がいられるこの場所に感謝の気持ちが湧いたクリスマス☆
なぜだろう。

先日あるお店でもらったクリスマスカードにプリントしてあった「The story of a Christmas」をお伝えしたい。

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暗い森の中、誰もいない、何も見えない・・・
ハリネズミはとても寂しく思いました。
すると1本の木の中から突然光が現れました。
よく見るとそこには1羽のフクロウがいます。

「何をそんなに落ち込んでいるのかな?」
「ここには誰もいないし、僕は一人ぼっちなんだ」
「本当にそうかな?もう1度まわりをよく見てごらん」

ハリネズミは言われたとおり、もう1度森の中にじっと目をこらしてみました。
すると、森のあちこちから光が現れたのです。
そこにはいろんな動物やきれいな飾りがあり、森の中はあっという間に輝きに包まれました。

「見えないと思えば見えない。見ようと思えば見えるのさ」

ハリネズミはたくさんの仲間と楽しいクリスマスを過ごしました。

(おわり)

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「見えないと思えば見えない。見ようと思えば見える」

大切なものはひとつだけじゃなく、いくつもの大切なものが、あなたのまわりに隠されているかもしれませんね。

Merry Christmas!!

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永森咲希

2016年12月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

カマキリのカマさん 安らかに

数日前の朝、愛犬2匹を連れて散歩に出た時のこと。

歩いていたその道の真ん中で、目に鮮やかなきれいな緑色をしたカマキリが、仰向けにひっくり返っていた。

「あれれ。ひっくり返っちゃてる。車が通ったその風に飛ばされでもしたのかな」

近づいて見てみると、動いていない。

「えっ、死んじゃってるの?」

指で足に触れてみたら、かなり激しく手足を動かした。

「わっ、よかったよかった。びっくりしたー」

そっとカマキリをひっくり返し、本来の姿勢に戻してあげたら

すぐにひょいひょい歩き出すかとおもいきや、じっとしている。

「カマさん、だめだめ。こんな道の真ん中にいたんじゃ、車に轢かれちゃう」

走り出すかと思って背中を少し押してみたけど、のんびり足を動かしただけ。

「あーん、もう、本当に轢かれる!」

そう思ってカマさんをティッシュでふんわりくるみ、道路の隅に移動させた。そして予定に遅れそうになった私は、足早にその場を後にした。

けれど、なぜか翌日そのカマさんが気になった。夕方からは雨。

(ちゃんと移動できてるよね・・・)

やっぱりどうも気になり、今朝再び愛犬の散歩でその道を通ってみた。

(まさか、いないよね)

道路の隅に緑色のものが見えた。

(嘘・・・)

あのカマさんだった。

目が真っ黒になり、お腹も茶色くなり横になっていた。もう死んでいると思った。

その瞬間酷い罪の意識に見舞われた。

「カマさん、具合が悪かったんだね。気づかなくてごめん」

なぜ緑の多い土の上に置いてあげなかったのか、雨風がしのげる場所に運んであげなかったのか。

とてつもなく悔やまれた。

(せめてこんなところじゃなくて・・・)

そう思って横たわったカマさんの体に触れた。

すると、カマさんは手足をゆっくり動かした。

生きていた。

(丸2日間も。ここで孤独に苦しい思いをしてたなんて)

なんだか泣けてきた。

周囲に土がある場所を探し、紫陽花の木の下に運んだ。

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その場で体をしっかり支えた姿勢になったカマさんは、だんだんと動かなくなった。

そっと背中をさすっても、もう何も反応はなかった。

カマさんを道の片隅におきざりにした罪悪感は、カマさんを看取ることでは相殺されなかったけれど、最期にかけた私の言葉がカマさんの耳に届いたとしたら、それがせめてもの救いだと思った。

カマさん、ごめんね。そして、どうか安らかに。

カマさんのこと、忘れないから。

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永森咲希

2016年11月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

花谷智子先生からのエールインタビューです

エールインタビューの「エール」って、いったいなんのエール?

一言でお伝えするならば、不妊治療を終わりにする時期にいらっしゃる患者さん(当事者の方)や、お子さんをあきらめた方に向けての「応援メッセージ」です。

患者さん(当事者の方)と関わる職務についておられる方々が、日頃どのような思いでいらっしゃるのか、また治療を終結せざるを得ない方や、子どもをあきらめた方々に向けて、どんなことを伝えたいと思っていらっしゃるのか。贈る言葉も含め、それをお聴きしたのがエールインタビューです。

今回は、臨床心理士でもあり、生殖心理カウンセラーでもある花谷智子先生(医療法人絹谷産婦人科(広島)勤務)にじっくりお話しを伺ったそのインタビューを掲載させていただきます。

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日頃はなかなか伺えないような周囲の方々の思い、ぜひご覧ください。

花谷智子先生のエールインタビューは ⇒ こちらです

永森咲希

2016年11月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin